インターネット医科大学において
インターネットで質問をうけた呼吸器疾患の内容と回答を提示しました。
質問の番号をクリックしてください。
肺癌
質問1)病期分類IIIBの肺がんの治療
質問2)胸部の症状と微熱があり、肺癌が心配
質問3)肺癌の治療について
質問4)肺癌と診断された家族があるが
質問5)V期肺癌の治療について
質問6)60歳男性扁平上皮癌について
質問7)CEAについて
質問8)肺癌外科療法の成功率は?
質問9)肺癌の手術が可能かどうか
質問10)Vb期肺癌について質問
質問11)W期肺癌の治療について
質問12)咽頭癌の肺転移かどうか
質問13)肺癌で胸水があるといわれた
質問14)肺小細胞ガンと診断されている
質問15)血痰がでて肺ガンが心配
質問16)肺ガンの腰椎転移の疑いがある
質問17)肺腫瘍と下半身麻痺がある
質問18)末梢性カルチノド多発と診断された
質問1)病期分類IIIBの肺がんの治療(2000.1.26)
お忙しいところすいませんが、相談にのってください。
老女に肺ガンが見つかって、治療すべきか主治医も判断
が難しいようで、家族もこまっています。
扁平上皮ガンのIIIbで、リンパに転移があるようです。
今の所元気で症状は出ていませんが。高齢でリウマチが
あり薬物療法をしてます。骨そしょう症もあり、健康状態は
不安定です。
暮れに肺炎を煩い肺ガンが見つかりました。1年前のレ線
には写っていませんでした。
主治医は治療、非治療とも1年生存率は1割強との話。
老人ゆえ治療すべきか、温存すべきか、ご意見をお聞かせ
ください。
回答1)病期分類IIIBの肺がんの治療
年齢が不詳ですが、老人の女性の方が肺扁平上皮癌と
診断され、その病期分類がIIIBであるという内容と考えます。
IIIBは、anyT N3 M0, T4 anyN, M0の内容であり、腫瘍が
心臓、大血管、胸膜などに浸潤しているか、リンパ腺転移が
対側縦隔に認められる患者さんの病期です。
おそらく、太い気管支から発生した扁平上皮癌が気管支
周囲の浸潤から縦隔リンパ腺に転移している状態と考えら
れます。扁平上皮癌は通常は喫煙者の方に発生するガン
です。ですからこの方は女性ですが、若いころよりかなりの
喫煙量があった方と推測されます。
治療は、困難が予測されます。全身状態が悪いかたの肺癌
治療は治療により胸部X線写真所見は改善されても、生存
期間は延長しないことが多いようです。
質問2)胸部の症状と微熱があり、肺癌が心配
(2000.2.10)
よろしくお願いいたします。
下記のような症状、および病院の診断ですが、今後どの
ような検査等すれば良いでしょうか、お手数ですがアドバ
イスをお願いいたします。
自己像
年齢 50歳 男
喫煙歴 30年 毎日50本(今年を期に禁煙しました)
酒歴 毎日1合程度
身長、体重 170cm 70kg 急激な体重変化はなし
食欲 普段どおりあります
咳・痰 ありません
身内の癌 父方の兄弟に一人胃がんで死亡あり
職種 管理職、ストレスはあまりない
症状
半年前より微熱があり、時折胸がどきどきして息苦しいこと
があった。(現在なし)
2ヶ月くらい前より胸にもやもや感があった。(現在なし)
胸の左右の上下(その時により場所がちがう)にかすかな
鈍痛があった。(現在も多少有り)
両手の付け根下部に筋肉痛の症状が時折ある。
微熱は依然続いていて、上半身の倦怠感があります。
病院と受けた検査
症状から肺がんが疑わしいと自分で判断して、肺がんの
検査を下記にて行いました。
病院 ****病院、内科(近隣ではがん治療
の評判の良い病院です)
検査 胸部X線(1月24日) 異常なし
血液検査 (同上) 異常なし
CT検査(2月 8日) 異常なし
医師の所見 今のところ肺がんの疑いは、ほぼありません
とのことで、精神安定剤を処方。
(多分私がナーバスになっていると思われたの
でしょう)2週間くらい様子を見てまだ調子が悪いようなら
再来院するように言われました。
不安なこと 医師が若い方である、X線、CTの画像をあま
り良く観察していないように見えた(CTを撮った4,5日あと
だったので事前に見ていられたのかもしれません)というう
ような状況ですが、依然微熱(36,5〜37°・平熱は35,5°)
があり、胸部もすっきりしませんので、ご相談した次第であ
ります。先生のご推察できる、病気の種類、検査方法等
アドバイスいただければと思いメールいたしました。
回答2)胸部の症状と微熱があり肺癌が心配
胸部の不定愁訴および微熱があり、肺癌を考えて
検査を受けたが、異常なしと診断されたということと
考えます。
肺癌には、肺野型と肺門部型肺癌があります。
肺野型は胸部CTを行うことにより診断が可能です。
通常の病院では、CTを撮影すると、放射線科医師が
読影し呼吸器科医師に報告を送ります。これを呼吸器
科で確認しますので、CTを丁寧に読影していないように
感じられたのではないでしょうか。
肺門部型は、CTでは診断が困難で、気管支鏡などの
検査が必要です。しかし、通常は、咳、痰などの症状が
存在します。喫煙者に多くみられますので、注意が
必要です。
肺癌に発熱を伴うことは、通常はありません。
もちろん、肺癌があるていど大きくなった段階で発熱を
しょうじることはあります。
ですから、やはり肺癌以外の疾患を考えるべきと思い
ます。血液検査などが必要と考えられます。また心臓の
検査(心電図、心臓エコー検査など)を一度受けておいた
ほうが良いかもしれません。
担当医の先生とよくご相談ください。
質問3)肺癌の治療について(20004.14)
昨年、7月7日にガン細胞が見つかり放射線と化学療法を
行いあまり効果が見られず11月に退院しました。年末頃
から突然食事が取れなくなり(胸水が溜まっている為との
診断)1月下旬より再入院しました。胸水は抜くほどではな
いとの事で転移した大腿骨の放射線治療を行い、3月に
退院となる予定だったのですが、胸水が許容量を超えたの
で抜きました。しかし、ガンにおかされたほうの肺が4割ほど
しか膨らまず又、正常だった方の肺もガン性リンパ管症が
始まり呼吸が大変苦しくなりました。現在酸素吸入をしてお
りますが苦しいそうです。そのため本日、ステロイドを投与し
ました。食事も殆どとれません。何かよい治療はないでしょ
うか? 水を抜いてからの法が調子悪いです。
病名:肺がん(非小細胞ガン)期
年齢:70歳
背別:女性
回答3)肺癌の治療について
70歳女性の肺癌(非小細胞癌)患者さんについてのご質問
ですが、メールの内容からすると、正常肺にもガン性リンパ
管症がはじまりStageIVでなかなか厳しい状態と考えます。
ガン性リンパ管症では、血液ガスの値が低下し、呼吸状態も
非常に悪化します。全身状態も悪化してきているようで、食事
もはいらない状態ということで、一般的な点滴の注射のほか
に高カロリー輸液などを行うほかに残念ながら良い治療法は
ないように思います。
担当の先生とよく相談してください。
質問4)肺癌と診断された家族があるが(2000.6.13)
姉の病気での相談です。よろしくお願いします。
患者情報
40歳 女性
職業:理学療法士(病院勤務)
症状:
5年前より、肺に1cm大の腫瘍があり、昨年まで
悪性ではなさそうということで、年1回の間接X線
撮影でフォロー。
今年のガン検診で腫瘍が5cm大になっているという
ことで、病理検査などを行い、肺1/2の切除手術が
必要との診断のようです。
本人が、病院勤務のため、他病院へ2ndオピニオンを求めるの
を躊躇しています。
身内としては、他の治療法(放射線治療+化学療法)で、肺切除
をしない方法(切除部分が少ない方法)はないのだろうかと思って
しまいます。
以下のような疑問がありますので、お答えいただければ幸いです。
・4年間心配ないといわれていたものが、急にガン化することはあ
るのか?
・化学療法を試みた後での、手術ではだめなのか?
・ガンがどのレベルなら手術を急ぐ必要があるのか(担当医から
は、早急に手術をした方がよいといわれている)?
・手術と放射線治療+化学療法では、どの程度、治療効果に差が
あるのか?
・胸腔鏡下の術式をとる方法はないのか(腫瘍が動脈近くなので
むずかしいとのことですが)
回答4)肺癌と診断された家族があるが
4年前から指摘されていた肺内陰影が急に増大して手術が必要
といわれているという内容と考えます。
5年前より1cmの腫瘍があり、今年のレントゲン写真で5cmに
なっているということですので、腫瘍が急速に増大したと考えら
れます。肺癌の治療にあたっては、肺癌の病期分類が重要です。
腫瘍が5cmあるということは、リンパ節転移がある可能性が
高いと考えます。肺門リンパ節までか、縦隔リンパ節までの転移
があるかなどで、予後が違います。
手術が可能であると診断されているならば、まず手術を受けな
ければいけません。現在の肺癌の治療で、放射線、化学療法
のみで肺癌を根治することは、不可能です。また、手術を受けて
も、根治手術になるかどうかは、その患者さんの肺癌の病期に
関係します。腫瘍のサイズが5cmあり、肺動脈の近くであれば、
胸腔鏡手術は無理と考えます。
担当医の先生が病状を一番よく理解していますので、担当医の
先生とご相談ください。
質問5)V期肺癌の治療について(2000.6.28)
はじめまして38歳男子です。
義理の父親、71歳非小細胞肺癌、腺癌、V期(?)についての相談です。
先日、咳の長期自覚のためレントゲンを取ってもらい、その際発覚しました。
胸水もあります。
主治医の方からは外科手術は不可能、転移癌(脳)の検査のあと
すぐに
化学療法の実施を家族として了承しました。
本人は癌の事実は知らされて
おりません。
事実、抗癌剤治療は副作用及び、体力の消耗を心配しております。
告知等も考えたんですが、家族の意向もありまして、現在そのままです。
本日最初の抗がん剤を点滴にて投与はじめました。
2,3回の投与のあとの結果次第で、本人も自分の変化に気が付くでしょうが
(副作
用等で)
その後の本人に対するアドバイス、治療の継続について、
また本人が病気を自覚しより高度の治療を望んだ時、他にどんな治療がある
のか?
余命は具体的には聞いておりませんが年単位の話じゃないように
きいています。
できるだけ延命を希望しておりますが。本人の自覚(自分が癌だと言うこと)は
やっぱり必要でしょうか。
漠然とした質問ですがアドバイスよろしくお願いいたします。
回答5)V期肺癌の治療について
71歳の腺癌V期肺癌の患者さんについてのご質問と考えます。
V期肺癌
とは、腫瘍が胸壁、心膜、縦隔胸膜などに浸潤している
か、縦隔リンパ節に
転移している状態の肺癌であり、進行癌といえます。
治療としては、外科治療
が不可能であり、化学療法を行うことに
なります。 化学療法により、病気の
進行はとまり、胸部レントゲン
の所見も改善はすると思いますが、長期生存
は困難と考えます。
患者さんに病気の告知をするのは、なかなか困難な問題です。
最近は告知を
する傾向にありますが、患者さんが「本当の病気に
ついて知りたいと考えて
いるかどうか」が重要です。
71歳で、まだこれから遣り残した仕事があるとか、財産やその他で
整理する
ことがあるという方のばあいは積極的な「告知」が必要と
考えます。しかし、
患者さんによっては本当の病名を知りたくないと
いう場合もあります。いずれ
にしても家族の方との相談が必要です。
ご本人が病気を自覚して「高度の治療を治療を希望」した場合は
どうするかと
言う質問ですが、最終的にはホスピスなどに入院する
ということになると考え
ます。
質問6)60歳男性の扁平上皮癌について(2000.6.3)
本人は、年齢60歳の男性で肺癌を煩っております。
以下は、これまでの病状に対する治療または診断結果の経過です。
平成11年5月 肺炎を起こし、薬にて治療を行う。
平成12年2月末 胸痛を感じ、市民病院で検査を行う。
診察の結果、『偏平上皮癌』と告げられる。
病状は
右肺が真っ白で、胸水が多少有り。
癌腫瘍部は約8p程
他への転移は認め
られない。
手術については癌の位置が食道に近くできない状態。
平成12年3月初
大学病院へ入院
放射線、化学療法を4クール行うとの説明が有り、
治療開始。
放射線・・・40グレイ、化学療法2クールを実施後、
レントゲンにて、検査を行う。
その結果、当初克明に癌が認められた状態が、
病院の医師でも判断のつかない
(どこが癌腫瘍なのか)状態となる。また、CTによる検査も実施
し、極小さな白い影
が存在する程度までになる。
平成12年5月中 同病院にて、片肺切除の手術を勧められる。
胸部外科の医師に
よると、手術は可能であるがリスク
はとても大きいため、断念する。
平成12年5月
下 同病院の治療の2クールを残し、退院する。
治療は通院でも可能と言う事も有り、
市民病院(は
じめに診断を受けた病院)へ通院。
通院で3クール目となる同治療を
継続する。
3クール治療後、レントゲン、CTにより検査を実施。
その結果は、以前同様、癌の
部分を明確に指摘でき
ない状態で、幾つかの質問(どこが癌で、どのよう
な状態で
すか、など・・)をしても本人に理解で
きる説明をして頂けない状態にある。
平成12年6月末 現在.以上までの事もあり、担当医に対して不信感が湧き
出してきており、次の治療への意欲や今後どうする
かなど、大変戸惑っています。
また、レントゲン、CTなどから明確に良くなって
いるかのように見えているにも関わ
らず、担当医か
らは希望を持てるような言動などはなく、大変がっ
かりしている。
現在の病状は
・全体的に癌と思われる影は確認できない。
(CTにて、小さな影あるものの癌腫瘍
とは明確判
断できず、医師が言うには癌だろうと言う表現)
他への転移は認められ
ない。
胸水はない。
手術は可能であるが、右肺(全)切除。
腫瘍マーカー値=2.5
・化学療法(抗がん剤)による体の疲れを感じてきて
いる。
・食欲有り
・咳が出ると痰
が出てくる。(最近は以前より減っ
てきている)
・日常生活には特に支障なく生活して
いる。
最後に、以上までの事を踏まえ、ご意見をお伺いしたいのですが、
・4回(クール)目は受けた方が良いでしょうか。
(化学療法による体の衰弱が気にか
かる)
レントゲン、CTできれいになっていたとしても、それは病状が
回復した事には
ならないのでしょうか。
・偏平上皮癌での、生存率は低いと聞いたが、どれくらいのものですか。
・免疫治療の効果に対して、どのようにお考えでしょうか。
(化学療法より安全である
ため、現在のような薬による体への
影響が少ない)
回答6)60歳男性の扁平上皮癌について
通常は、肺癌の場合、家族の方からの質問ですが、今回はご本人の質問と
いうことで、病気についての説明は、担当医の先生から十分に受けているこ
とと思います。
肺癌には、4種類の細胞型があります。扁平上皮癌は喫煙者に発生する
比較的太い気管支から発生する癌です。ですから、最初の診察時に、「右肺
が真っ白であった」という記載がありますが、癌が右主気管支を閉塞して
無気肺の状態であったと考えられます。無気肺とは、癌による気道の閉塞
のため、肺内の空気が吸収されて含気がなくなり肺が虚脱した状態となる
ことです。
治療により、肺癌が縮小したため無気肺が改善し、現在では肺内の病変が
CTによりやっと認められる状態にまで改善しているということと考えます。
しかし病変は縦隔内の臓器まで浸潤があるため、これ以上の治療が困難
になっているということと思います。
化学療法と放射線療法の併用で効果があったのですから、全身状態、また
血液の状態がよければ、4回目の化学療法を受けたほうがよいと考えます。
気管支鏡検査で、気道内の肺癌の状態を検査する必要はあると考えます。
担当医の先生が病状を一番良く理解していますので、よくご相談ください。
質問7)CEAについて(2000.7.19)
実は75歳になる父のことなのですが、
6月に2回、熱を出しました(中旬に
38、2度、下旬に39度)。
かかりつけの医師による投薬と注射でおさまりま
したが、
その際行った血液検査でCEAが7、3と高い値を示したため、
近くの
病院を紹介されました。
病院では、喀痰検査に異常はないが、肺のCT検査によって
影があると指摘
されました。
病院の医師との相談で、喀痰検査を追加し、2,3ヶ月後に
CT再検査ということになりました。
最初のかかりつけの医師は消化器系のガンを懸念して紹介
したと言っていま
す。
かかりつけの医師が言うように、病院の担当医に消化器の
超音波診断
などを要請すべきでしょうか。
回答7)CEAについて
CEAは腫瘍マーカーといって、悪性腫瘍が体内に発生したときに
上昇する物質です。通常は大腸癌などの消化器系の癌で、上昇が
多くみられます。もちろん、大腸癌だけでなく、転移性肝臓癌、
膵臓癌、胆道癌のほか、肺癌の一部でも上昇することがしられて
います。
ですから、CEAを再検査してもらい、上昇が確実なようなら、消化管
の検査も必要になると考えます。
質問8)肺癌外科療法の成功率は?(2000.7.24)
母親66歳が最近体調が悪く
咳もひどいことから、
近所の病院で診て
もらったところ、
肺ガンの可能性が高いので、
至急入院して手術して
肺葉を切除するように
言われました。
医師の説明では、肺野部に2.5センチ程度の陰が
見られるため、肺
の一部を切除するとのことです。診察が正しければ、手術はやむを得
ないとは思っています。
ただ、あまりに急なことで、他の医療機関での
再検査も検討
しておりますが、肺ガンは進行が早いといわれているので、
時間をかけることで最悪の結果になってしまってはと思うと
心配です。
そこで、質問ですが、
肺ガンの場合の外科療法の成功率は担当医師
や病院の設備の
違いがあるものなのでしょうか。
複数の医療機関で検査をすべきでしょうか。
回答8)肺癌外科療法の成功率は?
肺がんの手術の診断と治療に関して、病院の間で成績に差が
あるかどうかというご質問と考えます。
現在どういう病院に入院しておられるかわかりませんが、病院で
得意とする診断、治療とあまり得意でない分野があることは認め
ます。これは、その病院の設備、スタッフの技術の差などがある
可能性があるからです。しかし、通常の肺がんの診断および、
治療に関しては、ある程度の病院であれば、あまり差がないとも
いえます。これは、実際に治療にあたっている担当者でないと
内情はわかりません。
現在、肺野に2.5cmの陰影があり、細胞、組織の検査で肺癌と
診断がついているのなら、手術の必要があります。他の医療機関を
受診して再検査を受けると、さらに時間や費用がかかり、手遅れに
なる可能性もあります。
現在の担当医の先生とよく相談されるのが、一番と考えます。
質問9)肺癌の手術が可能かどうか(2000.8.9)
現在、祖父が肺がんで入院しています。病理組織は線がんで、レントゲン写真で
見る限り、4センチ程度の病巣です。祖父自身はそれほど弱ってはいないのです
が、1.胸水がかなり出ているため、がん細胞が肺を越えて広がっていること。
2.もともと咳、たんがひどく、ぜんそくの持病があり、肺の一部を摘出すると呼
吸が困難になること。以上の1.2の点から、外科手術は無理だろうといわれま
した。実はまだ転移については検査中なのですが、転移がなくても、この症例で
は手術は無理なのでしょうか。年齢(82歳)からして、抗がん剤などは無理だと
思います。生き残る道は手術しかないと思いますが、これも無理となるとあきら
めざるを得ない状況です。
回答9)肺癌の手術が可能かどうか
82歳の家族の方が、肺癌(腺癌)を発症し胸水も合併しているという
ことで、癌性胸膜炎を合併している可能性が高いと考えます。
癌性胸膜炎は、ガン細胞が肺胸膜をこえてそとに浸潤してきている
という状態であり、肺手術は通常は施行しません。
胸水をコントロールする方法(胸膜癒着術)などを施行します。
化学療法も副作用などもあり、全身状態が悪い患者さんや、高齢の
患者さんには使用できません。無理に行うと、副作用が症状として
強くでてきます。ですから、残念ながら、対症療法しかないかも
しれません。
担当医の先生とよくご相談ください。
質問10)Vb期肺癌について質問(2000.8.23)
「Vb期肺がんの告知をするか否か」「どのような治療を行なうか」
について、お伺いしたいと思いメールを書いています。
母が肺がんになりました。
・年齢:58歳
・既往症:特になし
・非喫煙者(ただし家族にニコチン高濃度のヘビースモーカーがいる)
・症状:ここ1ヶ月ほど、就寝時にも咳がひどく、近くの医院に行ってレント
ゲン撮影をしたところ、影が映り、即大きな病院へ入院。
肺に水が溜まり、今は胸水を抜き終わったところ。
時々、咳が出て、背中が痛むというだけで、入院生活でも周囲の入院患
者が同年齢ぐらいということで、楽しい?入院生活を送っているようです。
顔色・動作など、様子は元気な状態とほとんど変わりはありません。
先日家族(父・私以下全員20代・妹・弟)だけ集められて
「非小細胞肺癌、腺癌のVb期」という宣告を受けました。
本人に告知するかどうか、ということを、3日で決められるでしょうと言われ
大変困ってしまいました。
私は長女で結婚をして実家を離れて、仕事を持っているのですが、父は
昨年で定年退職をし、下のふたり兄弟は学生で、母の年齢がまだ60に
達していないこともあり、非常に動揺していたため、なかなか決められず。。。
「告知するか否か」「どのような治療を行なうか」について、非常に迷って
おります。
母は、友人を2年前に亡くし、非常に肺がんのことを恐れていて(大変苦しん
で亡くなられたようです)説明を聞くのがものすごく怖いと申しておりました。
もともと、動揺するとヒステリーを起こしやすく、気落ちするとなかなか浮上
して来れないたちなので。。。
私と妹は、後に残る家族のため(演技ができない、感づかれた時に、信用し
てもらえなくなるなど)にも告知したいと考えつつ、もう手術もできないような
のに、希望を持たせる事ができないのに知らせるということは、とてもひどい
こと、無用に癌であることに対して責任ある態度を取らせる事につながると
思い、迷っております。
他の家族は、父と弟が告知しないという意見です。(これは、母の性格を思
ってのことのようです)
父の意見を優先させたいので、多分告知しないことになると思いますが、
残り短いと分かってしまった人生を、有意義に過ごさせるにはどのような
配慮が必要なのでしょうか?
担当医からは、抗がん剤を使っての加療と対症療法とを選択できると言われ
ました。対症療法というのは、何か症状の出た時に対応する、というものだと
伺いましたが、抗がん剤をあまり薦められなかったというのは。。。望みが薄
いからやめた方がいいということなのでしょうね。
家族は、この先の症状の表れを不安に感じております。
いったいどのようなことが起こり得、また症状に対してどのような治療を行な
うことがあるのか具体的な例をお教え下さいませんでしょうか?
抗がん剤は、副作用がひどく、告知しない時には使ったらすぐに分かってしま
いますので、ひどい吐き気、頭痛、髪の毛が抜ける、など悩むようなことはさ
せたくないと思っております。
ただ、抗がん剤で少しでも長く生きてもらえるという望みがつなげるという可能
性もあるので、やはり迷うところがあります。
いろいろな意味で、セカンドオピニオンを別の病院で伺おうかとも思ったのです
が、それをするには、担当医の紹介状が必要と伺ったので、父曰く、担当医の
心証が悪くなるのは避けたい。。。ということもあり、私が「お医者様は仕事だ
からそんなこと気にしないよ」といっても「お医者さんも人間だから感じる部分
はあるよ。。。」と切返し、困った人になってしまっております。
どうも、自分が、煙草をずっとそばで吸っていたから、パッシブスモーキングで肺が
んになったのでは?と思い悩んでいるふしがあるようです。
そのことを私から切り出してしまうと、実はそうは思っていなかった時に、思い込ませ
てしまいそうなので、さりげなく、肺がんの原因なり得る可能性について、そういうわ
けでもないと、思わせてやりたいのですが。
回答10)Vb期肺癌について質問
Vb期肺癌とは、腫瘍が縦隔、心臓、大血管、気管などに浸潤しているか、
悪性浸出液がある、または対側縦隔、肺門などのリンパ節に転移を認める
という進行癌の状態です。
最初の癌発見時に癌性胸膜炎で発見される患者さんがあります。肺癌の
原発巣は小さいのですが、胸膜に早期に浸潤し、癌性胸膜炎が急激に
進行するという病態です。女性肺癌に多く、喫煙とは無関係で、腺癌である
ことがほとんどです。
治療としては、癌性胸膜炎をコントロールするという治療が基本です。胸膜
癒着術などが行われます。これは、胸水を排液後に、薬を胸腔内に注入する
という治療法です。その後、化学療法を行います。
肺癌の病名告知は、最近は患者さんに行う方向にあります。しかし、原則は
患者さんが本当の病名を知りたいと考えているかどうかです。また、知らせて
おかないといけない理由(残された仕事など)があるかどうかで決まると考え
ます。ですから、今回のメールの内容を拝見すると、本当の病名を告げる
のは無理であると考えます。
治療に関しては、上記のような治療をおこないます。化学療法も行ったほうが
よいと考えます。
受動喫煙が問題になっていますが、直接の肺癌の原因となったかどうかは、
証明はできません。
質問11)W期肺癌の治療について(2000.8.24)
今年81才になる父のことで相談します。
今年の7月に肺炎で38度の熱が出て血痰もあったので近くの内科で診て頂いたところ
肺癌の疑いがあると言われました。大きな病院を紹介してもらいレントゲン、ct、痰
の検査をしたところ、やはり、肺癌で肝臓にも転移がみられる、とのことです。現在、
肝臓のほうは、4センチ大のがんがあり肺にもわずかですが水が溜まったりしていると
言われました。本人は、身長170cmで43kgまでやせましたが食欲もあり至って
元気です。しかし、高齢のこと、体力的に無理なこと、から手術や培養検査は見送りと
され、今は、自宅療養をして痛みや発作が出たときは、即入院しがん治療をしてくださ
い、とのことです。stage4とのことですが、上記のように本人が元気なため、治療し
良くなろうという意欲まんまんなので告知はいまの段階では、しないことになっていま
す。が、主治医は、いわゆる末期のがんのため出す薬もないそうです。この診断をされ
たのは紹介されたさきを含め2か所ですが、どこに行っても同じ治療方針でしょうか。
母は、高齢の父を連れ回して何度も検査をさせるのに、抵抗を感じています。が、本当
に、これ以上治療方法はないのでしょうか?
回答11)W期肺癌の治療について
肺がんの病期分類で、他臓器転移がある場合は、W期と分類されて
います。肝臓に転移があるということで、その他の臓器にも転移が
存在する可能性があります。
W期肺癌は、化学療法で最初の6ヶ月間は死亡率の減少が見られるが
それ以後は、対症療法の患者さんと予後に差がないと報告されて
います。特に81歳と高齢の患者さんの場合は、治療により副作用が
強くでることもあり、積極的な治療はしないと考えます。
質問12)咽頭癌の肺転移かどうか(2000.9.8)
私は約2年前に咽頭癌で手術し,言語障害,そしゃく機能障害,嚥下障害でリハビリ
してきましたが,先日会社復帰の為総合検査をした結果,肺CTで右の心臓の脇に2
セン
チ程度の影が見られ,今の所は咽頭癌の転移であるか又新しい癌かは判って
おりませ
ん。
咽頭癌の時の主治医は手術後2年経っており,新しい癌とも思われる
が,呼吸器科で
再度診察をする様に言われました。
そこで,お尋ねしたいのは,「咽頭癌の転移の場合,と,新しい肺癌の違い」そし
て,
「それぞれの一般的な治療方法」を教えて欲しいのです。
放射線治療は咽頭癌で扁桃付近を20回(単位は私は判りません)を受けておりま
す。
回答12)咽頭癌の肺転移かどうか
お尋ねしたいのは,「咽頭癌の転移の場合,と,新しい肺癌の違い」そし
て,「それぞ
れの一般的な治療方法」を教えて欲しいのです
上記のご質問と考えます。
咽頭癌の肺転移の患者さんを担当したことはありません。頻度として
少ないと考えま
す。一般的には転移性肺癌の場合は、多発性の陰影を
両側肺野に認めます。今回
の肺CTで右肺野に孤立性の陰影を認める
ということで、咽頭癌の転移ではなく、
他の肺疾患と考えます。
陰影が癌であるかどうかは、検査をしてみないと診断ができ
ません。
担当医の先生とよくご相談ください。
質問13)肺癌で胸水があるといわれた(2000.10.16)
父が胃潰瘍でたおれ、その際のレントゲン撮影で肺に水が溜まっているのが見つか
り、検査の結果肺癌と診断されま
した。
胸水は2300ccほど抜いたのにまだ1000
ccほどのこっているそうで、ctでも病巣がわからず取り合えず
(?)抗癌剤の治療が
はじまりましたが、胸水が抜けないことにはだめなのでしょうか?それともかなり癌が
進行し
ているということでしょうか?父は60歳で胃潰瘍も良くなり、全身状態も良い
回答13)肺癌で胸水があるといわれた
癌性胸膜炎を初発症状とする肺癌と考えます。
肺癌の患者さんで、肺癌原発巣は小
さいが、胸膜近くに
発症したために胸膜炎を合併して、大量の胸水貯留を
生じる患
さんがあります。
癌性胸膜炎を合併した肺癌は、StageIIIBと診断され
進行癌に入ります。ですから、
あなたの父上の治療は
まず、胸水をコントロールすることが重要です。
担当医の先生とご相談ください。
質問14)肺小細胞ガンと診断されている(2000.11.22)
73歳になる母のことです。
今年の1月肺の小細胞ガンと診断され、2月から11月までに6回の抗がん剤の
点滴をしました10月まで大変元気にしていたのですが、6回目の点滴終了し11
月はじめに退院してから、耳の少し下、肩甲骨のくぼみのすぐ上のところ左右
両方の血管が2本ずつ幅1センチ、縦2〜3センチぐらいにはれて、息も、ぜい
ぜいしてますたんとうの先生に相談したのですが”脳から肺にゆく血が肺機能が
十分でないから。”だけでした。ほんとにそれだけのことなのでしょうか
このままでよいのか、病院で診て頂くには何課に行けばよいのでしょうか。
回答14)肺小細胞ガンと診断されている
患者さんの胸部レントゲン写真を拝見していないので病状が不明です。
しかし、小細胞肺ガンはリンパ節転移を容易に生じる肺ガンであり、肺門、縦郭
リンパ節に転移して上大静脈症候群を生じることがあります。これは、頭部や、
両上肢から心臓に静脈血が還流する部分で血管が圧迫されてしまうために症状
がでるという病態です。診断には血管造影が必要です。治療は放射線療法が有
効です。担当医の先生とよくご相談ください。
35歳の男性です。
2ヶ月くらい前(11月始め)から胸の息苦しさを感じ、大きく息を吸込めない
感じがします。咳や痰は、多くはありませんが時折でて、胸の奥の方が重く
むずむずし(痛痒いような)、痰が切れないような感じです。4週間くらい前から
ときおり透明な痰の中に微量ですが血が混じることがあります。また、肩が
こり背中が張るような感じもします。熱や微熱はないようです。
11月の始めに父親が胃ガンでかなり急に亡くなり、その前後から体がだるい
ような感じと上記のような症状があったので、始めは精神的なものと思ったの
ですが、だんだん悪くなっていくような感じだったので近所の総合病院に行って
来ました。胸部のレントゲン検査と指に何かはめる検査、それと血液検査を
行い(痰の検査もしましょうとのことでしたが、その時は痰がでなかったので無理
にはいいとのことでしませんでした。)、診断はレントゲンと血液検査からは咳、痰
の原因になるものは見あたらないとのこと。血痰と肺ガンが心配だったので聞い
てみたところ、レントゲンからは肺ガンの心配はなく、血痰は無理に痰をだそうと
するからで、精神的なストレスが息苦しさの原因だろうとのこと。
関係ありそうなこととして、8年ほど前に、2〜3週間くらいひどい咳が続き、CTとか
痰の検査しましたが特に異常なしと言われましたが、それ以来息を大きく吸込めな
いような感覚もありました。また、10月の中旬頃に200mくらい全力疾走をし、非常
に苦しかったので、それが原因になっているような気もします。私自身は喫煙はし
ませんが、両親とも喫煙していました。
質問は、上記のような状況でレントゲンだけで肺ガンの心配はないといえるのかどうか。
また、肺ガンでもなく精神的なストレスでもなければ、どのような病気が考えられるのか
ということです。
回答15)血痰がでて肺ガンが心配
胸部症状と血痰があるというご質問と考えます。
血痰がでるというのは、胸部の症状のなかでは問題となる症状です。
種々の病気で血痰がみられます。気管支炎でも炎症が強い場合は、気管支粘膜の
炎症により血痰が出現します。また、気管などの太い気道に病変がある場合は、
通常のレントゲン写真では診断が困難なことがあります。
血痰がつづく場合は、胸部CT検査とさらに気管支鏡などの検査が必要です。
担当医の先生とよくご相談ください。
質問16)肺ガンの腰椎転移の疑いがある(2001.1.19)
父(64歳)の病気の事でご相談に乗ってください。
昨年末から腰が痛い、ギックリ腰ではないか?と幾つかの病院を回って診断を受
けていたのですが、腰椎の圧迫骨折(5番目の腰椎がつぶれているそうです)と
の診断で自宅療養していました。今年に入ってから痛みがますます酷くなり、動
くこともままならなくなったので現在入院している病院に1週間前に入院しまし
た。それまでもレントゲン撮影はしていたのですが、改めて腰椎のレントゲン撮
影をしたところ、整形外科の先生の圧迫骨折ではなくおそらく癌が転移してきた
ものだろうとの所見で、何処から転移してきたのか、消化器系を手始めにいろい
ろと検査を受けていました。(本人には圧迫骨折だと言ってあります)
入院直後に撮った肺のレントゲン写真に少し影があったのですが、子供の頃に肺
炎を患った事があるのでこの時点では肺癌とは断定できませんでした。昨日CTス
キャン及び再度胸部レントゲン写真を撮ったところ、1週間前にはほんの一部に
しか見られなかった影が肺全体に及んでおり、胸水も溜まっていました。ガン性
リンパ管症及びガン性胸膜炎、若しくは結核の可能性もあるとの所見で、ガンだ
った場合は手の施しようがないほど進行しているそうです。
私自身、癌患者(とまだ決まった訳ではありませんが、結核の可能性は低いと担
当医師はおっしゃっていました)の胸部レントゲン写真を始めてみましたが、素
人が見てもこれは助からないのでは、と思うほど肺全体に白い影が及んでいまし
た。64歳という年齢で、たった1週間でこれ程までに早く癌が進行することが
あるのでしょうか? また、結核だった場合、どんな対処法があるのでしょう?
現在、私は父と別居していますが、同居している母の話ですと昨年末位から咳を
するようになり、食が急に細くなったそうです。現在は腰の痛みがひどく、胸部
に関しては咳は出るもののそれ以外に痛み等の自覚症状は全くありません。
身内がこれほどの大病を患ったのは初めてなので、何分知識に乏しく、お伝えで
きる情報が少ないのですが、ご意見を伺えればと思っております。宜しくお願い
します。
回答16)肺ガンの腰椎転移の疑いがある
肺ガンは、他の臓器に転移をきたしやすい疾患です。しばしば、胸椎、腰椎など
にも転移します。そのほとんどは組織型が腺癌です。
「影が肺全体に及んでおり」というのは、癌性胸膜炎を合併しており、胸水が急速
に増加していることが考えられます。
病状に関しては、担当の先生が一番詳しくよく理解しています
ので、相談してください。
質問17)肺腫瘍と下半身麻痺がある(2001.1.24)
患者は私の母親です。昭和7年生まれ現在68才です。
大きな既往症は、16年前子宮ガン。全快。その後、C型肝炎感染。10年前
胸膜炎。全快。
昨年(2000年)11月27日下肺(胸膜炎の部位とほぼ同位置)に約5cm
大の影が見つかり、検査入院。
腫瘍マーカーほぼ正常。(2−3項目で平常値ではないものがありました)
MRIで肝臓にも小さな点が多数見つかる。
11月29日 肺ガン、肝臓転移 ステージ4との説明あり、さらに細胞検査
必要で、気管支鏡生検の必要ありといわれる。
12月5日 気管支鏡下肺生検
3ヶ所からの細胞を摂取するも、死滅細胞及び粘液だった為、検査結果出ず。
12月13日 針生検 同じく3ヶ所から細胞摂取するも、やはり、死滅細胞
及び粘液だった。
12月22日 最終診断。肺はメラノーマ(悪性黒色腫)で、肝臓転移に転移
しており、ステージ4との事。余命5ヶ月との話。本人への告知せず。(家族
の要望、年明け自宅で告知したかったので)
手術は不可で、肝動脈へのカテーテルによる抗ガン剤投与及びインターフェロ
ンによる免疫療法を勧められる。但し、それでも、余命7ヶ月との説明。一旦
保留。
12月26日 針生検をしたところの痛みを訴え始める。
12月28日 退院。
2001年1月5日 痛みを訴え出す。
1月12日 予約外来診察日 痛みのため一度外来をキャンセルするも、本人
の強い希望で再外来診を申し込むが、主治医に告知をしていない旨伝えると、
来てもする事がないので、外来診を拒否される。痛み止めの薬をもらうため家
族のものが取りに行く。麻薬(モルヒネか?)といわれた薬をもらう。3−4
日で吐き気が出るかもしれないと言われる。夜10時それを経口服用。
1月13日 朝10時 お茶を飲むと吐いた。その後、水以外は受け付けず、
1月14日 午後4時頃まで、吐き続ける。
1月16日 その後も、痛みがおさまらず(相当の激痛のよう、特に背中及び
胃の回り)、再入院。
1月19日 1/12の薬を1/3の量に減らしたもの(主治医)を、日に2回の
ペース(午前午後10時)で、経口投薬始まる。午後身体を拭いてもらうと
き、腕を上げたとき、全身に電気が走ったような鋭い痛み。その後、両脚のし
びれを、訴える。夜8時頃より、さらに、両脚のしびれ収まらず、麻痺状態と
なり、自力で立てなくなる。下半身の皮膚感覚はあるが、自力で動かせなくな
る。
1月22日 下半身麻痺状態のまま。時々痙攣する。時々足の膨張や足がつる
と訴える。(外見上は変わらず、あくまでも、本人の感覚で足が膨張したり、
つっている様です。)モルヒネ(主治医の話)を、1日6回にするとのこと。
3回は経口、3回は座薬。主治医より、特に麻痺に関しての治療方針は聞かさ
れず、脊髄への転移の疑いが強く、もう元に戻る(神経が通う)事はないとの
事でした。
あまりにも、容態の激変のため患者本人及び家族は、ショックを受けていま
す。特に本人は、自分の身体(下半身)が麻痺していくので、薬に対して恐怖
感、不信感があります。家族も少し、主治医に対して不信感が芽生え始めてい
ます。
診断は正しいのでしょうか。はたして、他の病気の可能性もあるのでしょうか。
回答17)肺腫瘍と下半身麻痺がある
病状が複雑で、病気が肺原発悪性黒色腫というまれな病気と考えます。肝臓に
明らかな転移があるということで、全身に転移巣があることは十分考えられます。
両側下肢の麻痺は、脊髄転移による神経障害が原因と考えられます。MRI検査
で診断をつけることは可能ですが、治療は困難と考えます。
内服薬はMSコンチン錠と考えますが、この薬で下肢の麻痺が生じることはあり
ません。担当医の先生が一番病状がわかりますので、よくご相談ください。
質問18)末梢性カルチノド多発と診断された(2001.1.26)
実は先日私の叔母が「末梢性カルチノイドの多発」という診断を受けました。
担当の先生からは
・非常に珍しい症例である
・悪性度の低い肺がんである
・左に2個、右に8個あると言われた。大きいもので腫瘍のサイズは1cmほど
・かたまって発生しているので、両肺にできているとはいえ、手術での摘出は可能で
ある
・ChemoやRadは有効ではないのでOpeが適切な処置である
・手術の決断がつかないようであれば1年から2年くらいは放置しても問題ないであ
ろうという説明を受けたのだそうです。
実際にわが国でのこの型の腫瘍の発生率は少ないと言われているそうですが、一般的
にどのような経過をたどるのか、どのような性質の疾病なのか教えていただきたく思
います。
まだ高校生の子供が筆頭で、やるべきことがたくさん残っている、守るべきものを何
とかしないといけない立場にいる人なので、今後の自分の行方を非常に案じています。
治癒の可能性が高いと言うことであれば、私は叔母に手術を勧めたいと思っています
が、そうでない場合は、なるべくいろんな情報を叔母に提示して、これからのこと考
えてもらって、治療の方法を自分で決めてもらいたいと思っています。
回答18)末梢性カルチノド多発と診断された
肺カルチノイドは、症例報告となるような疾患であり、通常は胸部レントゲン写真
でも単発であり、多発性カルチノイドは稀と考えます。私自身では、肺カルチノイド
の患者さんを担当した経験はありませんので、文献例からしかお答えできません。
カルチノド腫瘍の多くは、太い気管支から発生しますが、ときに末梢肺野から発生
するものがあります。神経内分泌性顆粒を有する腫瘍で、通常は低悪性度ですが、
時には中〜高悪性度の腫瘍もあるようです。
多発性であるということは、肺内の原発巣から他肺に転移しているという可能性も
あると考えます。治療は、放射線療法や化学療法は効果が無く、外科治療が必要
であると報告されています。悪性度は低いが、肺ガンに準じた考えが必要であると
考えます。担当医の先生とご相談ください。
