肺過誤腫の臨床経過をどう考えるか?
症例提示:34歳、女性 左舌区に境界明瞭な結節陰影がある。片縁はsmoothで、spiculation(-) 患者さんが手術を希望しないこともあり、経過を観察することにした。 コメント:この患者さんの胸部X線の"経過をみると、4年間の間にわずか 以上の所見より、肺過誤腫と診断した。 肺過誤腫:肺良性腫瘍の約40%を占め、上皮系と間葉系細胞が混在して ご意見のある方は、ここにお手紙をください。
主訴:胸部異常陰影の精査
現病歴:平成4年10月健康診断で胸部X線検査で異常を指摘された。
精密検査目的で10月13日に外来を受診した。
診察では、肺野呼吸音は異常なし。胸部X線写真で左中肺野に異常
陰影を認める。赤沈1時間4mm,2時間12mm,白血球6、200
CRP0.1mg/dl
胸部CTを施行した。
notch sign(-),cavity(-),lobulation(+-)、内部に石灰化や周辺に散布巣
もない。肺癌を疑わう所見はなく、良性腫瘍と診断された。
気管支鏡検査を施行したが、特異的な所見は得られなかった。
現在4年間を経過した。
平成8年8月23日胸部X線写真。
の陰影の拡大があるが、ほとんどその性状は変化を認めない。この臨床
経過および胸部CT所見からも肺良性腫瘍であると診断される。このような
結節性陰影読影のポイントは、
1)陰影の大きさ(16mm×17mm)
2)陰影の位置、周囲臓器との関連、satellite lesionの有無。
左S5に胸膜下2cmに存在する腫瘍、周囲に散布巣は認めない。
3)陰影の形態と辺縁の性状。
notch signは認めるが、spiculationは認めない。
4)陰影の内部構造、石灰化の有無、空洞の有無、air bronchogramの
有無。
内部に一部石灰化を認める。空洞なし。air bronchogram(-)。
いる。X線写真および胸部CTでは辺縁明瞭で、鈍いnotch signを示し、
内部にポップコーン様石灰化像を示すこともある。治療法としては、
肺過誤腫は、良性腫瘍であるため確診がつけば、理論的には手術を必要
としない。この患者さんのように若い女性で手術を拒否している例では、
特に積極的に手術を指示することは困難と考えられる。
では、このまま胸部X線写真をいつまで経過観察を続けることが可能で
あろうか。
Hamperらは、術前診断がつき、気管支閉塞症状がなく、増大傾向の無い
末梢型過誤腫については手術をさけるべきであるとしている。しかし、
一方growth rate0.5cm/年を示した例や、巨大化、あるいは悪性化の
報告例がみられることも事実である。この患者さんの胸部X線写真の4年
間の経過観察では、わずかではあるが増大傾向があり、現在長径16mm
である。『20mmを超えるときは手術をしましょう』と説明してあるが、
今後とも慎重に経過観察の予定である。
info@chijimatsu.com(私のメールアドレスです)
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参考文献インタ-ネットガイド:
The University of Iowa Radiology Webserver
The University of Utah Radiology Webserver
Vital Images-VoxcelView-
The University of Washington Radiology Webserver